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ウェブ解析データをマーケティングへ活かすヒント

2009/11/18 12:00

 今やWebサイトへのアクセス解析の導入は常識となり、その有用性の認知は広まりつつある。この記事では、オムニチュアの協力を頂きウェブ解析の状況と活用方法をまとめた。ウェブ解析データの活用法を模索している方は、ぜひ参考にしていただきたい。【バックナンバー】  

ウェブ解析の5つのステップ

 「7割の企業がウェブ解析を導入・あるいは検討」(インプレス刊・インターネット白書2009)という状況の中、ウェブ解析は導入から“いかに活用するか”への成熟期に入りつつある。同社ではウェブ解析データ活用は、次の5つのレベルがあるとしている。

  • レベル1…計測
  • レベル2…改善
  • レベル3…自動化
  • レベル4…拡張
  • レベル5…革新

 レベル1はデータを取得して何が起きているかを把握する“計測”、レベル2はウェブ解析データを活用してPDCAサイクルを確立する“改善”、レベル3は、解析データとその他のマーケティングツールをシステム的に連携して行う改善行動の“自動化”、レベル4はオンライン以外の顧客接点で得られるデータと融合させて分析する“拡張”、レベル5は、ビジネス効率を最適化して新たな価値や業務プロセスを創造する“革新”。現在多くの企業が、レベル1の計測~レベル2の改善段階ではないかと推測される。では、次のステップへ進むためには、どのような活用法が考えられるだろうか。

自動入札ツールへの活用

 リスティング広告(検索連動型広告)市場は活況であるがゆえに広告費そのものが高くなり、絶え間なく入札を行わなければならない運用面でもコストがかかるため、以前のような効果を出しにくくなっているという声も聞く。その打開策の1つが、自動入札ツールによるコスト効率アップだ。

 自動入札ツールは、何らかの指標・ロジックに基づいて自動的に入札額や掲載順位を調整するもの。ビジネスに合致する指標を元に自動入札のルールを組んでいくべきだ。このルール作りには、広告費に対する売上や、新規の訪問者数、などのウェブ解析データが役立つ。

 オムニチュアのウェブ解析ツールSiteCatalyst(サイトカタリスト)と入札管理ツールSearchCenter(サーチセンター)を利用する、ホビー系ECサイトのハピネット・オンラインでは、広告費用対効果などのウェブ解析データと広告運用データを分析し、自動入札を行った結果、オーバーチュアの広告費用対効果が174%から266%へ、Goolgeアドワーズも197%から237%へと大幅にアップしている。

サイト内検索への活用

 サイト内部の施策の1つとして挙げられるのがサイト来訪者が利用するサイト内検索機能の最適化だ。サイト内検索は、頻繁に使われる機能の1つで、これをウェブ解析に基づいて最適化することで、サイトの収益アップが期待できる。

 サイト内検索への施策として、“0件検索”への対応が考えられる。検索結果がないときは、利用者としてはかなり意欲を削がれる場面のため、適切な対処によりサイトからの離脱を防ぐことができる。まずウェブ解析データを使って0件検索が発生しているキーワードを把握できれば、その後コンテンツを用意するなどの対策を考えられるだろう。

 たとえ0件であったとしても、類義語や関連ディレクトリの案内、「こんなものをお探しですか?」といった問いかけ、おすすめ商品の案内などの対応も有効だ。加えて、カテゴリやブランド、金額で絞込むなどの“絞込み検索”の条件を、訪問者がよく利用するものを元に最適化する施策もある。例えば、冷蔵庫を買う人がカテゴリで絞り込む際にいちばんコンバージョンしているのであれば、カテゴリの絞込みは目立つ場所に配置するといった改善だ。

 サイト内検索の結果ページそのものも最適化できる箇所と言える。検索結果が発売日や価格、登録日付順に並ぶのではなく、ウェブ解析結果からアクセス順や売れている順、または利益率順に並べ変えることでビジネス上の効果を狙える可能性が高まる。オムニチュアに対して行った取材では、某EC企業がサイト内検索の最適化実施後の四半期で売上げ50%向上を達成した例もあるとした。


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