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ゼロから学ぶ中国ネット事情

中国ネット投資のカリスマが予測する「モバイルインターネット大衆時代」 スマホ、ライトゲーム、O2Oがホットトピックス


 ネットユーザーが5億人を超えた中国。その中国のインターネットおよび関連企業に注目する、iResearch Consulting Group(艾瑞諮詢集団、以下アイリサーチ)が、2012年3月22日、23日に「iResearch Annual Summit Beijing」を開催した。講演の中から、中国のモバイルインターネットについての最新動向をお届けする。

 ベンチャーキャピタル Innovation Works設立者にして、Apple、Microsoft、Googleでの経歴を持つ李開復(LEE KAI-FU)氏によれば、中国は「モバイルインターネット大衆時代の到来」だそうである。

中国のネット投資分野のカリスマ、LEE KAI-FU氏

 2012年に中国のモバイルネットユーザーの数は4.51億に達すると予想。スマートフォンの普及も進んでおり、2012年時点でiOS(iPhone)は2,300万台、アンドロイドは5,200万台で、合計7,500万台。2012年中には1.3億台の規模に上るだろうとのことだ。

 ちなみに、2011年に中国のスマートフォンで人気を博したモデルに、中兴の「ZTE-T U880」(Android2.2)がある。ネットにそれほど詳くはない層が、1,000~2,000元(13,000円~26,000円程度)のスマートフォンを選択する傾向にあるそうだ。

「ZTE-T U880」 中兴のサイトでは1,099元

 李氏によれば、大衆化はモバイルのソフト面でも進んでおり、サービスから娯楽的なものへとニーズが傾いているとのこと。代表的なのは中国でもやはり「ゲーム」。ゲーマーのためのリッチで難しい有料ゲームよりも、誰でも簡単にできる簡単で安いゲームが需要・供給とも高まっているのだ。

李氏のプレゼン資料より

 他国と比較して中国人のモバイルユーザーは、ゲームや音楽よりも通話やインスタントメッセージに時間を費やす傾向にある(Arbitron Mobile社より)が、アプリ開発も活発でそのほとんどが無料で提供されている。91.comというアプリ制作会社の郭云氏は、「ゲームは無料で配信し、課金アイテムで黒字を出した」とコメントしていた。

http://www.91.com/game/

 さて、「モバイルインターネット大衆時代の到来」にいかなるWebサービスが必要とされるか。李氏は「O2O」の「2」を担うサービスだと予測する。たとえば、中国最大のショッピングモール「淘宝(taobao)」のように、レストランやリアル店舗などのオフラインサービスとオンラインサービスをつなぐ役割を果たす存在だ。

 「2」を担う企業にとって、果たしてネットにそれほど強くないユーザーが使ってくれるか、ユーザーのコスト負担が高過ぎないか、オフライン側がネットに消極的なのをどうするかなど課題があることを指摘しつつ、技術がわかるベンチャーキャピタリストらしく、成功する方法をともに探って行きたいと述べ、講演を締めくくった。

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MarkeZine編集部(マーケジンヘンシュウブ)

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MarkeZine(マーケジン)
2012/04/18 16:19 https://markezine.jp/article/detail/15468

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