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デジタルマーケティング活用の最新事例レポート

ユーザーにウケるソーシャルメディア企画とは? ─ インタラクティブ会議室


 先進的な取り組みを行うデジタルエージェンシーが、2か月交代で責任編集を行うコーナー「Agency's Choice」。1月~2月は株式会社スパイスボックスが担当します。

 日本初のインタラクティブエージェンシー(デジタル領域の総合広告代理店)として誕生し、企業のデジタルコミュニケーションを総合的に支援しているスパイスボックス。本連載では、スパイスボックス プロデューサーの物延秀と、スパイスボックスと共にインタラクティブコミュニケーションを生み出す、様々な分野のプロフェッショナルが、5回に渡り対談を実施。

 第1回となる今回は、ソーシャルメディアを使った様々な企業プロモーションを企画してきたnuuoのお二人(林智彦氏、千房けん輔氏)と、ユーザーにウケるソーシャルメディア企画」をテーマに議論しました。福岡から参加の千房氏は、自ら開発したスカイプ人形"nubot"(人形にiPhoneを組み込んで遠隔での会話、操作ができる)での参加。なんともインタラクティブな会議となりました。

株式会社スパイスボックス インテグレーテッドプロデュース局 
第4チーム マネージャー 物延 秀氏(写真左)
株式会社nuuo CEO,web planner 林 智彦氏(写真中央)
株式会社nuuo web planner 千房 けん輔氏(写真右)

ソーシャルメディアをユーザーの生活環境の一部と捉えた企画IS parade」

 物延:ソーシャルメディアが企業マーケティングに活用されることは珍しくなくなりましたが、成功事例と言えるものはまだまだ少ない現状があると思います。その要因に、ユーザーに受け入れられるソーシャルメディア企画のポイントを捉えていないということが挙げられると思います。なので、今日は“ユーザーにウケるソーシャルメディア企画とは? ”をテーマに話を進めたいと思います。まず、spiceboxがご一緒させていただいたIS Paradeの話からはじめましょうか。

 林:IS Paradeは、TwitterIDを入れて遊ぶようなジェネレータやソーシャルグラフを使って盛り上げるコンテンツは少なかったということと、ソーシャルグラフでつながっている人も一緒に嬉しくなるような方向性にすれば、拡散に繋がっていくだろうという思いからスタートしています。

 物延:Paradeというアイデアも良い切り口でしたね。

 千房:当時、自分自身がTwitterに自分が嵌っていたこともあって、ソーシャルネットワーク自体が生活の一部でした。そのため、ソーシャルメディアで何が面白いのか、どこが重要なのか、という微妙な温度感を自然に感じ取れていたと思っています。その感覚がParedeのアイデアの根幹にあります。

 仕組みから考えるというよりは、普段自分が使っている中での楽しさを最大化することにフォーカスするというような考え方です。普段使っていて、Twitterのフォローされたりフォローしたりする行為は、ある意味で祝福のようなものだと感じていたので、そのビジュアライズを試みたのがParadeっていうアイデアでした

 物延:ソーシャルメディアはツールじゃなくて、ユーザーの生活環境の一部という視点が重要なポイントですね。

 千房:普段過ごしている日常が、ハレとケでいうケの状態だった時だったとしましょう。その中に、祭というハレの部分を演出したということです。それが、ソーシャルメディアという日常生活の中ではっちゃけたいというTwitterユーザーの欲求にマッチしたのかなって思います。

 物延:ソーシャルメディアをマーケティングで活用する際に、情報拡散ツールとして考えてしまうことがあります。ユーザーの生活に溶け込まないから受け入れられず、結果、拡散もしない。IS Paradeはユーザーの生活環境としてソーシャルメディアを捉えた企画だったことが上手くいったと言えると思います。

 千房:そうですね。IS Paradeは、ソーシャルメディアというユーザーの生活環境に無闇に商品情報が入らないよう気を使って設計できたことが良かったのかなって思います。

 物延:ID入力して延々パレードが続くだけっていう構造が、ユーザーにとって新鮮だったということもあると思います。ソーシャルメディアの企画って、濃く深くコミュニケーションして煩わしく感じさせてしまうものが多い。その中で、いかに潔く骨太な企画にするのかっていうのは重要ですね。

 林:IS Paradeは右上から流れてくるだけだけど、最初はParadeにズームすると人が3Dになっていて、色んな角度から見れる機能をつけようという話がありましたが、それは余計な要素なんじゃないかってことでやめた経緯があります。

 何かリッチなアクションがあったほうが良いように感じますが、シンプルなことを突き詰める方が大切だなと。3Dはやめるけどパレードの歩き方は扇形のほうがいいのではないかとか、そういうパレードの要素はこだわりました。

 物延:ソーシャルメディアという生活環境に漂う感覚をつかんで、シンプルにコンテンツを突き詰めたことがユーザーの間での自然な拡散につながったと言えるかもしれないですね。

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株式会社スパイスボックス(カブシキカイシャスパイスボックス)

スパイスボックスは、デジタルエージェンシー。デジタル領域における、クライアントと顧客のコミュニケーションを構築し、検証を重ね、中長期的にサポートします。スタッフ一人ひとりが各分野での強みを生かしながら、デジタルコミュニケーションの総合的なノウハウと視野を持ち、高度なプランニング、プロデュース機能を発揮してク...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2012/06/07 18:58 https://markezine.jp/article/detail/14946

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