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レコメンドメールは効果があるのか?
MarkeZineメルマガでの実験結果レポート

レコメンドメールはやはり効果が高かった

 実際の配信結果は、次のとおりです。

図3:メルマガの配信結果(ユニーククリック率の比較)
図3:メルマガの配信結果(ユニーククリック率の比較)

 まず、1回目の実験におけるユニーククリック率を比較すると、パターンAが0.65%、パターンBが0.56%、そしてパターンCが0.49%となりました。分かりやすく一般的に用いられる「パターンC」を100%として捉え直すと、パターンAが約132%、パターンBが約115%となり、パーソナルレコメンドがどれだけ効果的だったかが分かります。

 一方、2回目の実験では、パターンAが0.49%、パターンBが0.29%、パターンCが0.46%と、パターンAとCが僅差ではあったものの、1回目に引き続きパーソナルレコメンドが最も多くクリックされていました。しかし、パターンBとパターンCの順位がこの回では逆転していました。

 さらに、クリック後の平均滞在時間についても比較を行ってみたところ、やはりパターンAが最も長く、パーソナルレコメンドが効果的であることはより確かになりました。なお、今回実験を行った2回のうち、2回目の方が平均滞在時間におけるパターンAとそれ以外との差が顕著に表れていました。これはおそらくログ収集期間が長くなったことで、パーソナルレコメンドの精度が上がったためではないかと推測しています。

図4:メルマガの配信結果(クリック後の平均滞在時間の比較)
図4:メルマガの配信結果(クリック後の平均滞在時間の比較)

「情報の選択」「メールとレコメンドの相性の高さ」「安定的な効果」

 パターンA、つまり、パーソナルレコメンドの効果が高かった今回の結果から、情報に対しては、従来の「新しさ」「希少性」などに加え、「その人のために見つくろう」、つまり、「パーソナライズする」ということが十分価値になり得るのだということが言えます。世の中に情報が溢れる中で、「情報を選択して提供する」ということが求められているのだということを改めて実感しました。今後、ますますこうした需要が高まるのではないでしょうか? そういった意味で、レコメンドメールも今後はさらに積極的に活用されていくだろうと予測しています。

 また、今回の結果を見る限りでは、パーソナルレコメンドは案外気味悪がられることなく、スムーズに受け入れられていたようです。仮説ですが、メルマガを積極的に受け取っているユーザーというのは、もともと企業からの情報提供に対して比較的好意的である場合が多く、だからこそ「情報を自分向けにアレンジしてくれること」にも比較的ありがたく受け入れられる、ということが言えるのかもしれません。つまり、ユーザー特性といった面で捉えると、「レコメンド」と「メール」は大変相性が良いように思います。

 さらに先程も触れたように、2回の実験結果の中でパターンBとパターンCの順位が状況により逆転していました。ランキングといったコンテンツは特にその時々の内容に左右され、そもそもあまり興味を引くような記事がなければクリックされ辛かったりと、バラつきが生じることがあります。一方、パーソナルレコメンドは2回の実験いずれも他の2パターンよりも高いクリックを獲得しており、単に高い効果が得られるということだけではなく、安定的な効果が得られるということも注目すべき点です。

問題解決の一助としてレコメンドメールは活用されていく

 今回は、レコメンドメールが効果的という結果が出ました。ただし、例えばニュースサイトであれば、やはり今後もユーザーは「情報の新しさ」を重要視することは変わらないでしょうし、コマースサイトでは多くのユーザーが「安さ」を求めることに変わりはないでしょう。従って、レコメンドはこれまでの訴求の代替となる訳ではありません。

 しかし、例えば、これまで一部でしか活かせていなかった豊富なコンテンツを十分に活かし切る、あるいはコマースなどを例にとると、常に安くしてばかりでは利幅が減ってしまうという問題をいくらか解消させる、といったように従来の補てんとして今後活用が進んでいくのではないかと考えています。

 昨年より当社では、お客様からのレコメンドメールに対する引き合いを多く頂いており、今の時代、情報という資源を有効に活用することへのニーズが高まっている、ということが何となく頷けるような気がします。なお、さらに詳しい解説を当社のWebサイトでホワイトペーパーとして公開しています。興味のある方は、ぜひご覧になってください。

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この記事の著者

北村 伊弘(エイケア・システムズ株式会社)(キタムラ ヨシヒロ)

エイケア・システムズ株式会社 メッセージング事業部 マーケティング部 部長

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2010/01/20 12:00 https://markezine.jp/article/detail/9320

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