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グローバルの風向き、トレンドを知る。海外カンファレンスレポート

AIによって「移行期」に突入した社会 私達はテクノロジーと人間性の適切な接合点をデザインしていけるか

 世界中のクリエイターが集まり、映画・音楽・テクノロジーをテーマに議論し合う祭典「SXSW(サウス・バイ・サウスウエスト)」が、今年も米国オースティンで開催された。参加した電通グループのグローバル・チーフ・クリエイティブ・オフィサー 佐々木康晴氏によると、SXSW2024では「AIの人間性」に関する議論がひたすらに行われていたそうだ。SXSWを「最高にカオスでホットな場」と言う佐々木氏に、SXSW2024の様子をレポートしてもらった。

「SXSW2024」のアジェンダ AIに関する議論は次のフェーズへ

 今年のSXSWはやはりAIの話題が溢れていた。SXSWらしく、技術の話だけに留まらない、AIがもたらす人や社会への影響についての議論が多かったように感じる。

 GPT-4が登場したのがちょうど昨年、筆者がSXSW 2023の現地にいた時だった。そのニュースをきっかけに、昨年のSXSW参加者の話題が一気にAIに持っていかれたほどのインパクトがあったことを覚えている。今思えばあの時を境に1本の線が引かれ、AIが技術者のものから一般の人々のものへと変化したのかもしれない。

 SXSWには世界中から多様な専門の人々が集まる。ホテルのエレベーターの中で「あなたもSXSWに来たんだよね? 僕は広告関係だけどあなたは何関係?」「僕は医薬系だよ」みたいな会話があったりする。

 AIに関しても様々な視点から健全な議論が行われる。「AIが目指すべき将来像」「AI時代にこそ忘れてはならない人間性」「AIと安全性」など、AIがどのようにして社会に入り込んでいくかの議論が盛んに行われていた。Featured Sessionsに登壇したOpenAI社でChatGPTの責任者を務めるピーター・デン氏は、いつでも思考のスパーリング相手になってくれるAIが人間の「好奇心」を深堀りしてくれる、と話していた。

 しかし前提として、これらはすべて「AIを扱える人」の話にしかなっていないのが盲点でもある。AIを使えない人や、AIの進化に置き去りにされてしまう人が少なからず存在している。テクノロジーをみんなが使うようになり、そして簡単に安く手に入るようになってはいるが、一方その恩恵を享受できていない人たちとの「差」が広まってしまうという問題について、そろそろ考え始めなければならない。

 昨年のレポートで「SXSWに答えはない、あるのは議論の過程だ」と書いたが、これが今年、私たち電通がSXSW 2024へ議論をしに行ったアジェンダでもある。

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この記事の著者

佐々木 康晴(ササキ ヤスハル)

株式会社 電通グループ グローバル・チーフ・クリエーティブ・オフィサー、株式会社 電通 統括執行役員(クリエーティブ) コンピュータサイエンスを学び、入社後はコピーライターに。電通のインタラクティブ・クリエイティブ部門の創設メンバーとなり、電通アメリカのエグゼクティブ・クリエーティブ・ディレクター、...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2024/04/16 09:30 https://markezine.jp/article/detail/45319

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